30Lの登山リュック、どう選ぶ?目的別おすすめモデルと失敗しない選び方

30Lバックパックのポケットと外付け機能を示す画像。サイドポケットに水筒、フロントポケットに地図、トレッキングポールがアタッチメントに固定されている。


登山用バックパックの中でも「30Lサイズ」は、日帰りから小屋泊まで幅広く対応できる万能モデルとして人気です。とはいえ、自分の登山スタイルに合ったバックパックを選ばなければ、使いづらさや疲労感につながることも。この記事では、30Lザックが向いている登山スタイルや、失敗しない選び方、目的別おすすめモデルまでわかりやすく解説します。購入前にぜひ参考にしてください。

目次

30Lバックパックが向いている登山スタイル

山小屋泊登山用の装備一式が木の床に平置きされている様子。ダウンジャケット、着替え、洗面用具、行動食、30Lバックパックなどが含まれる。
山小屋泊に必要な装備例。30Lバックパックで対応可能な荷物の量をイメージできます。


登山用バックパックを選ぶ際、「30Lって自分に合っているの?」と迷う方も多いはず。実はこのサイズ、汎用性が高く、多くの登山スタイルにマッチする絶妙な容量なんです。この章では、30Lザックが活躍する登山シーンと、向いていないケースを具体的に解説します。

日帰り登山(荷物多め)に最適

30Lあれば、天候変化に備えたレインウェアや防寒着、行動食、水などを無理なく収納可能。カメラや軽い調理道具を持っていくような登山者にも使いやすい容量です。

1泊2日の小屋泊にも対応

寝具やテントを不要とする山小屋泊スタイルなら、30Lで必要装備を十分に持ち運べます。衣類や洗面用具、予備食料などをコンパクトにまとめれば、無理なく収まります。

軽量・速さ重視のファストハイクにも

装備を最小限に抑えてスピードと効率を重視するファストハイクやミニマル志向の登山者にも30Lは好相性。背負いやすさと機動力のバランスが優れたサイズです。

向いていない登山スタイルもある

逆に、テント泊登山や冬山登山のように装備がかさばるスタイルでは、30Lでは容量不足。これらの場合は40L〜60L以上のザックを検討しましょう。

失敗しない30Lバックパックの選び方【6つのチェックポイント】

笑顔で手をあげる登山好きな女性
笑顔で手をあげる登山好きな女性

30Lクラスのバックパックは用途が広い反面、選択肢が多く「どれを選べばいいのか分からない」と悩む人も多いでしょう。

ここでは、自分に合った30Lザックを選ぶために注目すべき6つのポイントを紹介します。サイズ感や快適性、収納性など、それぞれの違いを理解してから選ぶことで、失敗を防げます。

1. 背面長(サイズ)とフィッティングの調整機能

登山ザックの中でもフィット感は最も重要な要素のひとつ。とくに30Lクラスになると荷物の重みも出てくるため、自分の背面長に合ったサイズを選びましょう。

また、ショルダーベルトやウエストベルトが調整可能かも確認ポイントです。体にしっかりフィットすることで、長時間背負っても疲れにくくなります。

2. ウエストベルトと荷重分散性能

30Lサイズでも荷物の重さは無視できません。ウエストベルトがしっかりしているザックは、肩への負担を軽減し、腰で荷重を支えることができます。

パッドの厚さやフィット感にも注目すると良いでしょう。

3. ザック本体の重量と耐久性

軽量モデルは疲れにくく行動しやすい反面、生地が薄く耐久性に劣ることもあります。使用頻度や登山スタイルに合わせて、軽さと丈夫さのバランスを考えることが大切です。

4. 荷物の出し入れのしやすさ(アクセス方式)

ザックの開口部には、上から入れるトップローディング型と、ジッパーで大きく開くパネルローディング型があります。

アクセスのしやすさは使い勝手に直結するため、自分の荷物の出し入れスタイルに合った構造を選びましょう。

5. ポケットや外付け機能の使い勝手

30Lという限られた容量の中で効率よく荷物を収納するには、ポケットの配置と数が重要です。

また、トレッキングポールやヘルメットなどを外付けできるアタッチメントがあると、登山中の利便性がぐっと向上します。

6. 防水性とレインカバーの有無

突然の雨に備えるには、防水加工された生地レインカバーが付属しているかをチェックしましょう。

防水性のないザックでも、防水インナーバッグを活用すればカバー可能ですが、最初からレインカバー付きのモデルは安心感があります。


この6つのポイントを意識して選べば、「思ったより使いにくい…」という失敗を防ぐことができます。次章では、目的別におすすめの30L前後バックパックを具体的に紹介していきます。

目的別|おすすめの30L前後バックパックモデル【2025年版】

30Lクラスのバックパックといっても、モデルによって軽さ・収納性・使い勝手・価格帯などはさまざまです。ここでは、使用目的に合わせて選びやすいように、タイプ別におすすめのモデルを4つのカテゴリに分けて紹介します。

軽量性重視|ファストハイク・日帰りメイン派におすすめ

✅ パーゴワークス RUSH 30

日本生まれのアウトドアブランド「パーゴワークス」が生んだ、走るように歩く人のためのバックパック。そのフィット感は一度背負えば虜になるほどで、独自の「X型ショルダーハーネス」が身体の動きにしなやかに追従。前面とサイドに豊富に配置されたポケットは、行動中の補給やスマホの取り出しが驚くほどスムーズで、ファストハイクやスピード登山の強い味方です。

おすすめポイント:

  • トレイルランナーやスピードハイカーに最適な動きやすさ重視の設計
  • X-ハーネスとボディバッグの融合でフィット感抜群
  • 走りながらでも手が届く前面ポケットが圧倒的に便利

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✅ サロモン TRAILBLAZER 30

サロモンが手掛ける「TRAILBLAZER 30」は、とにかく軽い・シンプル・使いやすいの三拍子が揃った万能モデル。わずか600g台という驚きの軽さながら、背面パッドとショルダーハーネスのクッション性も高く、荷物が軽く感じられる背負い心地です。さらに、サイドポケットの位置やサイズ感が絶妙で、登山初心者から旅行好きまで幅広いシーンで活躍します。

おすすめポイント:

  • わずか600g台の超軽量設計で疲れにくく行動が快適
  • ミニマルデザインで登山だけでなく普段使いにも
  • シンプルながら必要十分な収納力で迷わない操作感

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✅ カリマー cleave 30

「カリマー cleave 30」は、軽さと使いやすさ、そしてシンプルな美しさを兼ね備えた万能ザックです。特にロールトップ式のメイン収納は荷物量に応じてサイズを調整しやすく、パッキングの自由度が高いのが特徴。背面はメッシュ構造で通気性も良く、長時間の行動でも蒸れにくい設計です。トレッキングからライトな縦走、さらには街使いまで幅広く対応できる汎用性の高さが魅力です。

おすすめポイント:

  • ロールトップ式で荷物の増減に合わせて調整しやすい
  • 背面通気性が高く蒸れにくい設計
  • ミニマルなデザインで普段使いにも馴染むルックス

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収納力重視|小屋泊や荷物多めの人向け

✅ グレゴリー Zulu 30

アメリカの老舗アウトドアブランド、グレゴリーの「ズール30」は、抜群の背負い心地と通気性を誇るバックパックです。日帰り登山から1泊程度の山小屋泊まで幅広く対応し、快適な登山をサポートします。

おすすめポイント:

  • 優れた通気性:背面にメッシュパネルを採用し、汗をかいても蒸れにくく、快適な背負い心地を実現。
  • 高いフィット感:ショルダーハーネスとヒップベルトが体にしっかりフィットし、荷重を均等に分散。
  • 使いやすい収納:メインコンパートメントに加え、フロントポケットやサイドポケットが充実し、荷物の出し入れがスムーズ。

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初心者に人気|価格・機能のバランスが良いモデル

✅ カリマー リッジ 30+

イギリス発のアウトドアブランド、カリマーの定番モデル「リッジ 30+」は、日帰り登山から1泊程度の小屋泊まで対応する中型バックパックです。耐久性と収納力を兼ね備え、初心者から経験者まで幅広い登山者に支持されています。

おすすめポイント:

  • 優れた収納力:メインコンパートメントに加え、フロントポケットやサイドポケットが充実しており、荷物の整理がしやすい設計。
  • 快適な背負い心地:3Dバックパネルと立体構造のヒップベルトにより、体にフィットし、長時間の登山でも疲れにくい。
  • 耐久性の高い素材:210Dリップストップナイロンを使用し、軽量ながらも高い耐久性を実現。

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✅ ミレー サースフェー NX 30+5


フランスのアウトドアブランド、ミレーの「サースフェー NX 30+5」は、拡張性と快適性を兼ね備えたバックパックです。日帰りから1泊程度の登山に適しており、機能性とデザイン性を両立しています。

おすすめポイント:

  • 容量の拡張性:通常30Lの容量に加え、上部の拡張により最大35Lまで対応可能。
  • 快適な背負い心地:ショルダーハーネスとヒップベルトが体にフィットし、長時間の登山でも疲れにくい設計。
  • 豊富な収納:メインコンパートメントに加え、フロントポケットやサイドポケット、レインカバーも標準装備。

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女性向けモデル|小柄な体型でも背負いやすい設計

✅ ドイター フューチュラ 30 SL

「ドイター フューチュラ 30 SL」は、女性の体型に合わせた専用設計が魅力のバックパック。肩幅が狭く、骨盤が広めな女性の体にしっかりフィットする短めの背面長とカーブしたショルダーベルトが特徴です。さらに、背面にはドイター独自のエアコンフォートシステムを搭載し、暑い夏場の登山でも驚くほど蒸れにくく、長時間の行動でも快適。見た目以上に収納力があり、小屋泊登山にも余裕で対応できる頼れる一品です。

おすすめポイント:

  • 女性専用設計(SL仕様)で肩や腰に優しいフィット感
  • メッシュ構造の背面で通気性抜群、汗ムレ知らず
  • 小屋泊にも対応できる30L+多機能ポケット設計

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✅ オスプレー テンペスト 30

「オスプレー テンペスト 30」は、軽量性と機動力に特化した女性専用バックパック。背面長が短めで、女性の背中にぴったりフィットし、行動中もザックがブレにくい設計です。特に、背負ったときの軽さと体への密着感が絶妙で、「ザックを背負っていることを忘れる」感覚が味わえるほど。外付けのポールアタッチメントや豊富なポケット配置も便利で、日帰りから1泊登山まで幅広く活躍します。

おすすめポイント:

  • 女性専用フィット設計でブレにくく快適な背負い心地
  • わずか約900gの軽量設計で、行動中の負担を最小限に
  • トレイルランや縦走、旅行にも使える汎用性の高さ

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30Lじゃ足りない?買う前に確認しておきたい3つのポイント

登山用の持ち物リストが紙に手書きで書かれ、テーブルに広げられている様子。リストの周りにバックパックや地図、小物が置かれている。
登山の持ち物リストを事前に作成しておくと、必要な荷物を忘れずに準備できます。

「30Lって、ちょっと小さいかも?」と不安に思う方もいるかもしれません。確かに登山スタイルや荷物量によっては30Lでは物足りなく感じることもあります。購入前に後悔しないために、事前に確認しておきたい3つのポイントを解説します。

自分の荷物量と登山スタイルの把握

まず確認すべきは、自分のいつもの装備内容と登山スタイルです。

例えば、防寒着や撮影機材、調理器具などを多く持つ人や、家族分の荷物を一部背負う人には30Lでは収まらない可能性があります。一度、持ち物リストを整理して容量感をシミュレーションしてみましょう。

登山以外の用途(旅行・通勤)も兼用するかどうか

登山専用ではなく、旅行や通勤にも使いたい場合は、ポケットの構成やデザイン性も重視されます。

また、日常使いにはオーバースペックになる可能性もあるため、「兼用」を目的とするならやや小さめでもよいかもしれません。

将来的に泊まり登山も視野に入れるなら?

今は日帰りがメインでも、テント泊や縦走登山を視野に入れているなら、初めから40Lクラスを選ぶという選択肢もあります。

30Lは汎用性は高いものの、拡張性には限界があるため、将来的なステップアップも視野に入れておくと失敗が少なくなります。

まとめ|30Lザックは汎用性が高いが、選び方が重要!

山頂で30Lバックパックを背負い、笑顔でポーズをとる登山者。背景には青空と遠くの山々が広がっている。
達成感あふれる登山のひととき。自分に合ったバックパック選びで、より快適な登山を楽しみましょう。

30Lの登山バックパックは、日帰り〜小屋泊まで対応できる万能サイズとして、多くの登山者に支持されています。ただし、モデルによって機能性や快適性には大きな差があるため、自分の登山スタイルや装備量に合わせて選ぶことが大切です。

この記事で紹介した選び方や目的別モデルを参考に、失敗のないザック選びをして、より快適な登山ライフを楽しみましょう。

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この記事を書いた人

関西の山を中心に登山をしております。

今まで登った山は
富士山、奥穂高岳、槍ヶ岳、石鎚山、剣山
大台ヶ原山、伊吹山、八経ヶ岳、etc…

主に関西の山の情報や本などから得た知見を当サイトと
YouTubeにて発信しています。

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